外反母趾が辛い
「歩くたびに親指の付け根がズキズキ痛む…」 「靴を履くとこすれて耐えられない…」 「このまま手術になるんじゃないか…」
このような状況を抱えていると思います。
実は成人で約23%が外反母趾になっており、65歳以上では約36%に達します。
この記事には外反母趾について、徹底的に解説していきつつ、重要なポイントを記載しますので、ぜひゆっくり読み進めてみてください。
読み終わる頃には、
「なぜ自分の外反母趾は一向に改善しないのか?」
その理由がはっきり見えてくるはずです。
外反母趾を徹底解説
外反母趾(がいはんぼし)とは、足の親指が人差し指の方向へ「くの字」に曲がり、付け根がポコッと出っ張る状態をいいます。
ひどくなると、靴を履かなくてもズキズキと痛んだり、親指が人差し指の下に入り込んで、他の指まで変形するケースも。
私の施術経験でも、最初は「親指だけが痛い」と来院された方が、話を聞いていくと実は膝や腰まで痛みが波及していた…ということが何度もあります。
足は体の土台。だからこそ、ほんの少しのズレが全身に影響してしまうんですね。
外反母趾の原因とは?
外反母趾にはさまざまな原因がありますが、大きく分けると次の4つに整理できます。
遺伝や体質の影響
遺伝や体質 ・扁平足、関節の柔らかさ、筋力の弱さなどが影響 ・女性ホルモンの影響で女性に多く、特にエジプト型の足に多い傾向があります
靴の形・サイズの影響
靴の影響 ・幅が狭いつま先やハイヒールは、親指の付け根を圧迫し変形を促します。
ヒールを常用する女性では外反母趾の発症率が約25%に対し、フラットシューズの女性では約10.9%と報告されており、ヒール着用群ではおよそ2.8倍のリスクがあるというデータがあります
足に合っていない靴や、滑りやすい靴下でも悪化します。
歩き方・筋力の問題
間違った歩き方や筋力低下 ・つま先重心や内側に体重がかかる歩き方 ・足裏の筋肉が弱くなると骨の位置が支えられず変形が進行します
加齢や体重変化による影響
加齢や体重増加・年齢とともに足のアーチが崩れ、関節や筋肉の支持力も落ちたり、体重増加で前足部にかかる負担が増しすことで外反母趾のリスクが高まります。
痛みのメカニズム
関節軟骨への負荷が炎症を起こす ・突出部分が靴にこすれて滑液包炎(バニオン)になる ・足の変形で第二・第三中足骨に過剰な体重がかかりタコやマメができる ・神経が圧迫されてビリッとした神経痛が出ることもあります。
外反母趾は進行性で、自然に治ることはありません。
放置すると足の変形が進み、歩くのもつらくなり、日常生活や仕事、趣味に支障が出てきます。
転倒しやすくなったり、膝や腰の痛みにもつながるため、早期の対処が大切です。
重症度
重症度分類
外反母趾の重症度は、レントゲン画像で測定される外反母趾角(親指の基節骨軸と第一中足骨軸がなす角度)によって分類されます。
一般的な重症度分類は以下の通りです。
- 正常:外反母趾角が5度から15度程度。一部の資料では20度までを正常範囲としています。適度に外反している状態が正常とされています。
- 軽度:外反母趾角が15度または20度から30度未満。靴を履いたときにのみ痛みが出ることが多いとされています。
- 中等度:外反母趾角が20度または30度から40度未満。日常的な痛みや歩行時の不快感を伴うことがあります。
- 重度:外反母趾角が40度以上。常時痛みがあり、変形に伴う二次的な問題(他の指の変形など)も生じることがあります。
重要な注意点
- 外反母趾の変形の程度と、感じる痛みの程度は必ずしも一致しません。

軽度の変形でも強い痛みを訴える人もいれば、重度の変形でもほとんど痛みを感じない人もいます。 - 外反母趾は進行性の疾患であり、放置すると徐々に悪化する可能性があります。自然に治ることはありません。
- 気になる症状がある場合は、早めに専門機関に相談しましょう。
足元の環境を見直す
靴
靴は外反母趾の大きな要因の一つ。以下のポイントを押さえて選びましょう。
ヒールを履く習慣があると外反母趾の発症リスクが約2.8倍になるというデータがあります。
オシャレで履きたい気持ちは分かりますが、足の為には使用頻度は必要最低限に抑えた方が良いかも知れません。
畑をする方などは、長靴を見直した方が良いです。
長靴は基本的に誰でも履けるよう大きめに設計されています。
大きいという事は中で足が動きまわったりして踏ん張りが効かなくなります。
畑など使う物を選ぶ際は、田んぼ用の長靴や足袋などを履くと、靴の中で足が動く事が少なくなるのでオススメです。

普段履く靴は、ヒモ靴がオススメです。
よくスリッポンタイプの踵を潰せるタイプの靴を脱ぎ履きが楽なので履いている方を多く見かけるのですが、あのタイプの靴の中で足が動きやすいので、一般的なスニーカータイプの方がオススメです。
ちなみにおすすめの靴はSIDASがオススメです。
履く際は、つま先を上げて踵にしっかり合わせてから紐を結ぶと靴のパフォーマンスを最大限まで引き出せます!
私も普段から愛用しております。
インソール(足底板)
足の持つアーチをサポートし、足裏のバランスを調整することで、足への負担を軽減し、不自然な歩き方の矯正にもつながります。市販品もありますが、基本的に足の状態という物は人により全く異なる事が多いです。
市販品であれば、スーパーフィートがオススメです。
当院でもその方に合わせたインソール作成を行っているので、もし気になる際はお声がけ頂けたらと思います。
テーピング
足のアーチや親指を正しい位置に誘導する事により負担を軽減し、歩行時の痛みを軽減する効果があります。
毎回テーピングをするのが大変な方は疑似的に装具でテーピング効果がある物もあるので、そちらを使ってみるのも良いかも知れません。
普段気を付ける事
-
生活習慣の見直し
- 正しい歩行法:かかとから着地し、足全体で体重を支え、最後に親指から小指全体で地面を蹴り出す動作が重要です。
つま先重心や内側重心での歩行、足指を使わない歩き方は症状を悪化させるため避けるべきです。
スリッパを履いていると足の指が使われづらくなる傾向があるので、使用を避けた方が良いでしょう。 - 姿勢の改善:猫背や反り腰、左右への傾きなどでも重心の位置が変わり足へ影響が出てきます。
正しい立ち姿勢(耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線)を保つことで、足裏全体に均等に体重が分散され、親指への負担が軽減されます。
- 正しい歩行法:かかとから着地し、足全体で体重を支え、最後に親指から小指全体で地面を蹴り出す動作が重要です。
自宅でできるかんたん体操
ここからはご自身でできる簡単な体操方法をお伝えしていきます!
一気に全部をやらなくても良いので「1日の中で最低1つ」は実践する!というお気持ちでご覧いただけると嬉しいです。
①、足指じゃんけん体操
足の指で「グー・チョキ・パー」をする。
無理なく、現在出来る最大限でいいので大きく動かしてみましょう。

②、 タオルギャザー
床に置いたタオルを足の指でたぐり寄せる体操。土踏まずの筋肉が鍛える事により足のアーチを作るための筋肉をつける事が出来ます。
外反母趾のまとめ

ここまでとっても長い内容を読んでいただきありがとうございました。
ご自身に当てはまる部分もいくつかあったことと思います。
この記事は少しでもあなたのお役に立てましたでしょうか?
記事を構成しながら、実際に当院へご来院された「外反母趾で辛い」利用者様を、頭の片隅に想像し、一所懸命書きました。
お一人で出来る体操も、本当に効果のある運動だけ厳選してご紹介しました。
この体操だけで良くなれば全く問題ありません!
むしろそうなって頂いた方が嬉しいです。
日常生活で支障をきたす事もあると思いますが、そんな時は一人で悩まず、ご相談いただけると幸いです。
まずは「私の状態って改善しますか?」、「私の外反母趾の要因ってなんですか?」
このようなご質問でも全く問題ありません
大事なお体をそのまま放置しない。
これだけ守っていただければ嬉しいです
これからの生活や人生そのものが彩りあると願っています。
院長:小熊 雄一郎

保有資格・認定・習得:
- 理学療法士(国家資格)
- 実習指導者講習会 修了
経歴:
- 2019年から2021年までは介護老人保健施設で勤務し高齢者の機能維持や生活支援に携わってきました。
- 2021年から2022年までは新潟県の回復期病院で脳血管疾患を中心に幅広い症例に対応。
- 2022年から東京都の急性期病院に勤務し、術前・術後リハビリや日常生活動作の改善を幅広くサポートさせて頂く。
趣味・特技:
趣味はサウナで、東京を中心に都内各地の名サウナ巡りを楽しんでいます。
得意な施術:
術前・術後の施術を得意としており、慢性的な腰痛や肩こり、関節痛の改善にも対応させていただきます。
姿勢や動作のクセを見直し、体のバランスを整える施術も得意です。
得意なアドバイス内容:
日常生活に無理なく取り入れられるセルフストレッチや運動の方法をわかりやすくお伝えします。
姿勢や体の使い方の改善ポイントも丁寧に解説し、お客様一人ひとりに合った健康習慣を一緒に考え、続けやすいアドバイスを心がけています。
健康のために行っていること:
筋トレやストレッチで体を整え、栄養バランスの良い食事を心がけています。
さらにサウナで心身をリフレッシュし、疲労をリセットすることを大切にしています。
お客様へ一言
はじめまして、整体院 晴々院長の小熊雄一郎です。
高校時代、野球で足や背中をケガしてしまい、思うように動けなくなった経験があります。
そんな時に理学療法士の方に支えていただき、安心感と前向きな気持ちを持つことができました。
今度はその経験を活かし、どこへ行っても改善しなかったあなたの痛みや不調の原因を見つけ出します。
身体も心も軽くなるように全力向き合いたいと思っています。
お困りのことがあれば、お気軽にお声掛けください。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
ご縁をいただけること、心よりお待ちにしております。

















