椎間板は、背骨(脊椎)を構成する「椎骨」と「椎骨」の間にある軟骨組織です。
背骨全体のしなやかさを保ちつつ、外からの衝撃をやわらげ、脊髄や神経を守るクッションのような役割を果たしています。
椎間板は、主に次の3つの部分からできています。
① 線維輪(木の年輪のような構造)
特徴:椎間板の外側に位置し、丈夫なコラーゲン線維(主にI型)が何層にも重なってできています。
役割:内部の髄核を包み込み、外から加わる圧力やねじれに耐えることで椎骨の安定を保ちます。
ワンポイント:
線維輪には血管や神経がほとんど通っていないため、損傷しても自然に修復されにくい特徴があります。
ただし、腰椎椎間板ヘルニアの原因となる「髄核」は体内で吸収されるため、痛みやしびれは時間の経過とともに自然に軽快するケースも多いです。
② 髄核
特徴:椎間板の中心にあるゼリー状の物質で、水分を多く(約70〜90%)含んでいます。
役割:体重や衝撃を吸収・分散し、動きに合わせて形を変えながら背骨全体に負荷を均等に伝えます。
ワンポイント:
髄核の主成分はプロテオグリカンとII型コラーゲンです。
加齢とともに水分が減ると弾力が失われ、椎間板全体の機能が低下します。
また、腰椎椎間板ヘルニアと「BMI(体格指数)」の増加には、統計的に強い関連があることも明らかになっています。
③ 終板
特徴:椎間板と椎骨の間にある薄い軟骨層です。
役割:椎骨と椎間板をつなぐと同時に、血管を持たない椎間板へ栄養を届ける通路のような役割を担っています(拡散によって栄養が供給されます)。
ワンポイント:
軟骨組織でできており、椎骨にしっかりと密着しています。
長時間、腰に負担がかかる姿勢で作業を続けると、局所的な血流障害によって終板の栄養供給が滞り、椎間板が弱ってヘルニアの原因になることがあります。








