脊柱管狭窄症を回復させるためには、
まず 3つの“不足”を解消していくこと が大切です。
そのためには、日々の生活習慣を見直し、
「自分の体を自分で良くしていこう」という意識を持つことが重要です。
◆ 脊柱管狭窄症の改善に関わる3つの不足
- 栄養不足
- 筋力不足
- 睡眠不足
今回はこの中の 「筋力不足」 について詳しくお話しします。
◆ 背骨を支える大切な筋肉「多裂筋」
脊柱管狭窄症では、背骨のすぐ近くにある**多裂筋(たれつきん)**という筋肉が
萎縮(やせて弱くなる)してしまうことが多く見られます。
この多裂筋は、背骨の動きを微調整したり、良い姿勢を長時間保つために欠かせない筋肉です。
研究によっても、多裂筋の萎縮や脂肪変性が脊柱管狭窄症の発症や症状の悪化に関係していることが明らかになっています。
さらに、筋力の低下は日常生活の動きや歩行能力の低下にもつながると報告されています。
◆ “すいすい歩ける体”を取り戻すために
- 旅行で長時間歩いても疲れない
- 友人と歩いても置いていかれない
- 無理せず、気持ちよく歩ける
このような状態を目指すためには、多裂筋を中心とした体幹の筋力強化が重要です。
◆ 筋力トレーニング+有酸素運動の併用が効果的
脊柱管狭窄症の方を対象に行われた研究では、
①ストレッチのみを続けたグループ
②筋力強化と有酸素運動を続けたグループ
を比較したところ、②のグループの方が時間の経過とともに症状が改善したという結果が出ています。
また、脊柱管狭窄症は局所的な低酸素状態とも関連しており、
有酸素運動は「回復」にも「予防」にも効果が期待できます。
◆ 少しずつ動かすことから始めましょう
筋肉量が少ない、または筋肉を使わない状態が続くと、
筋肉に酸素を届ける力が弱くなってしまいます。
まずは、無理のない範囲で少しずつ体を動かすことから始めましょう。
小さな積み重ねが、確実に体を良い方向へ導いてくれます。








